価格上昇局面だからこそ【2025-07-13更新】 | 八千代市・佐倉市の不動産のことなら川島不動産
価格上昇局面だからこそvol.207
7月1日に国税庁より路線価の発表がありました。全国平均においては前年度比2.7%のプラスとなっております。今年の3月に公示価が発表され、路線価は公示価を基に決定されることもあり、当然と言えばそうではありますが、不動産価格の上昇を改めて確認することが出来ます。また、千葉県に関しては、前年度比4.3%の上昇という事で、全国平均を上回り12年連続で上昇となっております。
一番高いところはどこかというと、いつもメディアで取り上げられておりますが、銀座5丁目の中央通りで約4,800万円となっております。路線価は㎡単価ですので、不動産取引でよく用いられる坪単価換算ですと約1億5千8百万円となり、八千代市で取引をしている身としては、途方もない金額となります。ちなみに千葉県で一番高いところは、富士見2丁目千葉駅東口駅前広場で坪単価約820万円、一番安い県は鳥取(鳥取の中では一番高い)で坪単価約30万円となります。また、鳥取県だけ前年度比マイナスとなっております。言わずもがなですが、東京の圧倒的強さも確認できます。ちなみに路線価は、相続税や贈与税を計算するときに用いられる価格となっており、公示価の80%程度で設定されております。一般的な不動産取引においては、公示価格より高く取引される傾向があるため実際に取引される価格はもっと高いという事になります。
基本的には、モノの値段は需要と供給で決まると考えられます。需要があるから不動産価格も上がっていることになりますが、片や実質賃金は上がっておりません。額面の賃金は上がっているかもしれませんが、統計上物価の上昇のペースに追いつけない状況が続いております。また、社会保険料の負担も上昇の一途をたどっています。そのような状況の中、需要が高まるのは、円安を起因とする外国人の投資が増加、先々月書かせていただいた共働き世帯の増加(パワーカップル)も一因となっていると思いますが、とこまで吸収できるものなのかと思っております。
先月、売却査定に行ったお客様で、お子様が騙されて不動産を購入してしまったという方がおりました。ワンルームマンション投資の案件はよく聞きますが、普通の八千代にあるマンションでした。購入して1年も経たない物件でしたが、査定をしたところ、購入価格より1000万円程下がってしまい、明らかに騙されたのだろうなという事が判明したケースがありました。弁護士にも相談したそうですが、未成年でもなく体裁を整えた契約をしてしまっているがため、無効は難しいと言われたそうです。私共、不動産会社としても契約をした以上は契約書に基づいて取引を進めます。だからこそ、説明責任は非常に重要だと考えております。インフレ下ではモノ(不動産)を買った方が良いとされています。しかしながら、好況な状況が続いているからこそ気をつけなければいけないことも多いと思っております。疑問に思ったことは弊社にご相談ください。 塩田了丈