住宅ローン 逆ザヤ?【2023-03-13更新】 | 八千代市・佐倉市の不動産のことなら川島不動産
住宅ローン 逆ザヤ?vol.103
日銀によるマイナス金利政策が実施され、住宅ローン金利も史上稀に見る低金利となっております。また、住宅ローン金利の指標になります10年物国債利回りは直近で-0.013%となっており、今国債を買ったとしても利子をもらえるどころか、支払わなければならない状況です。ネット銀行の住宅ローンの変動金利をみると、ざっくり0.5%といったところでしょうか。もちろん、全ての人が0.5%で借りられるわけではありません。借りる人の属性が重視されます。大きくは、勤務先、勤続年数、年収といったところになります。上場企業の社員や公務員ともなれば、非常に高い評価を得られます。
ここ何年かずっと低金利で、消費税増税もありましたので、不動産を買うなら今、という話がずっと続いていたような気もしますが、マイナス金利が追い打ちをかけ、住宅ローン控除と相まって、逆ザヤの現象が起きております。住宅ローン控除は、年により、控除額、期間が変わることがありますが、今であれば最大で400万円(10年間)の控除が受けられます。
ただし、この最大値を使える人は、借入残高が4000万円以上の人になります。あくまで、借入残高の1%(最大で40万円/年間)がその年の所得税及び住民税から控除できる制度になります。
単純計算になりますが、仮に借り入れが4000万円で金利が0.5%ですと、4000万円×0.5%で、1年間の金利負担は20万円となります。それに対し、住宅ローン控除の最大値は4000万円×1%で40万円となりますので、差し引き20万円のプラスとなります。(あくまで最大値ですので、住宅ローン残高やご本人の年収により変動がございます) 金利負担どころかプラスの収入になってしまうという状態です。また、日銀は更なる金融緩和も匂わしておりますので、更なる逆ザヤ(金利負担はなく、逆に収入)になる可能性もあります。いずれにしても、住宅ローン控除が受けられる10年間は、要件を満たせば逆ザヤになる可能性が高いので、よい物件があれば、買ってもいい時期と言えると思います。大半の人は35年ローンを組むと思いますが、10年間で返済できるのであれば、現金ではなく、ローンを組んだ方がお得という事もあり得る事になります。
もちろん、金利変動、不動産価格の下落リスクはありますが、それはいつの時代でも負わなければならないリスクです。人それぞれのライフスタイルがあると思いますが、一度購入を検討してもよいのではないでしょうか。
塩田了丈