人口と世帯数【2023-03-04更新】 | 八千代市・佐倉市の不動産のことなら川島不動産

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2015年3月のニュース

人口と世帯数vol.85

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 左記表は、人口と世帯数の実績と予測を表したものになりますが、人口は2005年をピークに既に減少に転じています。世帯数はといいますと2019年がピークで、その後減少するとの予測です。人口が減少しても世帯数が増えているのは、いわゆる核家族や単身世帯の増加であります 。

 人口が減少しているのに街中を眺めると数多くの新築物件が建築されております。世帯数が増加を続ければ住宅戸数の増加は吸収できますが、頼みの世帯数も、あくまで予測ではありますが、2019年をピークに減少となれば、いよいよ住宅の需給のバランスが大きく崩れるのではないかと思っております。今の時点でも総務省の2015年のデータによれば、全国平均の空家率は13.5%となっており、平成10年と比べると2%の上昇となっております。また賃貸住宅の空室率に関しては、HOMESの2011年の資料ではありますが、全国平均18.9%となっておりますので、現在においては20%を超えている可能性が非常に高いと思います。

 このような状況においても、新築物件が建て続けられている点に私は違和感を覚えざるを得ません。もちろん、単純な平均値だけで新築物件の建築を否定するわけではありません。都道府県や市町村によっても状況は大きく違うと思いますし、新築物件を必要としている人もいます。また、相続税対策や資産の組換え、インフレへの備えという側面もあると思います。

 それでも多く建てられている原因は日本人の新築好きと空家の有効活用が出来ていないという事だと思います。最近は中古物件をリフォームして購入する方も増えてきていますが、欧米と比べるとその差は雲泥であります。新しいものが建てられ続けると古い物件の価値は必然的に下がります。同じ位の価格、立地、設備であれば、1年前に建てられた物件より新築物件のほうがいいに決まっています。

 今、住宅問題は過渡期に入っていると思います。国も空家問題に取り組み始めております。また、弊社もそうではありますが、様々な事業者がこの問題に取り組み始めております。大半の空家は取り壊しを必要としている建物だと思いますが、今後取り壊しが推進されていくと、それだけ売りになる物件が増えるとも考えられますので、市中に売り物が増え、価格が下落するという事も考えられます。世帯数のピークと言われている2019年以降の住宅取引動向は注視する必要があります。

塩田了丈


 

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