不動産の決済【2023-03-13更新】 | 八千代市・佐倉市の不動産のことなら川島不動産
不動産の決済vol.109
不動産の決済は、通常買主様に融資をしてくれる金融機関で行われます。現金をお持ちの場合はその現金を預け入れている金融機関となります。金銭消費貸借契約後、融資の実行となるのですが、その場には、売主様、買主様、仲介業者、司法書士(抵当権設定登記や所有権移転登記を行うため)が同席します。司法書士により所有権移転登記ができることを確認すると融資の実行、及び残代金や諸費用の支払が行われます。
いつも疑問に思っているのですが、この手続きが非常に長いのです。売主様が同じ銀行の口座を持っているときは20分くらいで終わることもあるのですが、その他の銀行への振り込みとなると1時間以上かかることもよくあります。この間に、色々な会話ができることも大切ではありますが、Time is money という言葉もあるように非常に時間がもったいないと感じてしまいます。
昨今、インターネットバンキングを使っている方も増えてきていると思いますが、ほんの数分で振り込みができます。色々な確認作業があるのは分かりますが、同じことが何故窓口だとできないのか非常に疑問に感じます。また、やっと手続きが完了しても相手方の通帳に記載されるのは更に1時間後とかになるので、本当に首を傾げてしまいます。
今月末に行う決済は、日程の都合がつかず、売主様、買主様の双方が不在で行います。そして、おそらく私は会社で普通に仕事をしている状態で終わってしまいます。買主様はゆうちょ銀行が取り扱うフラット35という長期固定型の融資を受けるのですが、その仕組みが金銭消費貸借契約後、所定の日数を経て指定の口座に振り込むことしかできないからです。もちろん、売主様、買主様共に登記の手続きは事前に行います。仲介業者としては、通常残代金の中から仲介手数料等の費用を差し引いて、残金を振り込むのですが、それが出来ないので、あまりいい仕組みとは言えません。
しかしながら、上記に記載した決済の時間は大幅に短縮されることになります。
売買契約を行う場合、売主様、買主様の都合がどうしても合わない場合、持ち回りと言って、最初に売主様の署名捺印をいただき、後日買主様に署名捺印をいただく方法があるのですが、あまり芳しいものではありません。契約書に書いてあることが全てと言えばそれまでですが、物件の細かい情報を知っているのは、やはり売主様です。しかし、決済という事になりますと、契約書の取り決めが遂行されて迎えるのでありますから、後はお金のやり取りです。もちろん本人の意思確認という作業は大切ではありますが、事前に司法書士に確認してもらえれば問題ありません。
本人確認にしても、スマホ等では指紋認証、音声認証、虹彩認証等があるようにどんどん進化しております。不動産の決済に関しても、まだ先の話ではあると思いますが、融資の実行がスマホで確認でき、その場でスマホから売主様の口座に振り込むような時代が来ると思いますし、もっと技術革新が進めば、様々な本人認証を経て、それこそ決済時には誰も集まらなくてもすむ、時代が来ると思います。Time is money であります。
塩田了丈