株価と不動産価格【2024-08-17更新】 | 八千代市・佐倉市の不動産のことなら川島不動産
株価と不動産価格vol.196
本日は8月8日なりますが、世界中の株式が大暴落しております。その中でも日本株の下げは凄まじく、つい3週間位前に日経平均株価は最高値の4万2000円台をつけていましたが、5日には3万1000円台をつけました。3週間程で約11,000円の下げとなります。今年から新NISAが始まり、投資する人たちも増え、先週位までは順調に資産が増えていたと思いますが、足元をすくわれる形となっております。それにしても、先週2,000円下げたかと思えば、5日には4,500円下げています。その翌日には3,000円上げて、それこそジェットコースターのような展開です。儲けるチャンスとも言えるかもしれませんが、その逆も然りです。素人が手を出してはいけない相場だと思います。それにしても、こんなに大きな価格変動は見たことがありません。さすがに投資から撤退した人もいるのではないでしょうか。まさしく、パニック相場です。
ファンダメンタルズ的にはアメリカ景気の減速懸念、日銀の利上げ、それに伴う円高等と言われておりますが、AIによる高速取引も一因と言われております。何でも1秒間に数千回の取引を行うというのですから、そもそも私のような人間では想像すら出来ません。その他には、不動産と同様、株取引も以前は、プロ投資家との間に大きな情報格差があったと思いますが、今では誰でも、インターネットにアクセスできますし、SNSを通じて瞬時に情報が拡散されます。口コミの力はサイバー空間においては秒速と言っても過言ではないほど、一気に知れ渡ります。そのような形でネガティブな情報が広まり、売りが売りを呼ぶパニック相場が形成されたのかなと思います。
株式の暴落は不動産にとっても良いことではありません。平成のバブル崩壊、リーマンショック、コロナショックでは、株価と同様、不動産価格も大きく下落しました。今回の株価に関しては、不動産並みに流動性が失われ、大きく価格が上下したわけですが、一般的に不動産価格は、株式市場のような流動性はありません。流動性がないということは、上にも下にも一気に動いてしまうということです。平成のバブル時はまだ学生だったので、肌身では体験しておりませんが、リーマンショックの時には新築マンション等が本当に投げ売り状態で、1000万円程の値引きが平気でまかり通ったり、友達がリーマンショック前に買った新築住宅の隣が、気づいたら1000万円の値引きで販売されていたと聞いたり、びっくりするようなことが自分の周りでも起きました。コロナの時は、3カ月ほど建売業者の買いが本当に止まりましたし、契約後の手付解除も結構あったと聞きます。
本日においては、株価も少し落ち着きを取り戻しているようにも感じますが、ピークからは大きく下落している状況に変わりはありません。まだ、数日の話ではありますが、今のところ、不動産取引に異常が生じている状況はないと思われます。そうは言っても、株価と不動産価格の相関性は実際高く、特にマンション価格との相関性が更に高くなっているのは事実でありますので、今後の株価、マンション価格動向は注視していく必要があると思っております。 塩田了丈
※8月10日~16日までは夏季休業とさせていただいております。